ブログ~多様性の小径~


ワークショップ「学校に“笑点”がやって来た!」

ワークショップ「学校に“笑点”がやって来た!」
by チーム・You more デザイナーズ

今日は、風邪で体調が良くない中、(特活)ワークショップデザイナー推進機構主催の資格認定講座<実践編>@東京青山に参加。
講師は、茂木先生、郡司先生(群馬大学)、大木さん、菊地さんの皆さんでした。

同じ班になった、うら凛(1期)、とんちゃん(5期)、うたちゃん(7期)と私(4期)は、知恵を絞って、ワークショップデイザイナー(WSD)として、90分のオリジナルワークショップをデザインしました。
そして、そのうちの15分間を受講生全員参加で実際に体験し、参加者から講評を受けたり、ふりかえりを行ったり、実践をしました。

そのWSのタイトルが標題の「学校に“笑点”がやってきた!」です。

風邪による不調で最初はおとなしくしていたものの、私のワークショッパー魂に火が付いたのか、チーム名は、「YOU more デザイナーズ」と奮っています。

YOU moreはユーモアで、YOUには、あなた・友達・遊びもかかっています。

アートカードの活用

教材のアートカード(http://www.nmao.go.jp/study/pdf/art_card_110524.pdf)を活用するのが条件で、その他の設定は自由だったので、都会の中学校の2年B組の保護者と先生との親睦会としました。

荒れる中学校、高校受験に縛られる学習内容、親が抱く学校への疑心暗鬼、多忙を極める先生稼業など、中学校の教育現場の実情にはとても厳しいものがあります。

そんな背景の中、
*人との違いを楽しむ
*新しい視点をもつ
*多様性を尊重できるようになる
という大目標(WSのゴール)を掲げてみました。

そのためには、まず、学校にユーモアが必要、特に、先生方と保護者の間に必要だということで、ユーモアと心からの笑いをWSの中に取り入れることを考えました。

ユーモアと素の個人になるということ

そのためには、保護者も先生も「素の個人」にならなければなりません。

母親や妻、父親や夫といった役割や、教員という肩書き、つまり私たちを日頃から縛っているヨロイカブトを、今日は全員に忘れてもらうのです。

そのために、最初の「部屋の四隅で自己紹介」というアイスブレイクでは、「どうも今の学校には(ザラザラとした」違和感を感じる。」(YES―NO)など、単刀直入に、目の前の問題にスポットをあててしまいます。そして、教育の課題については、全員が当事者だという感覚をもってもらいます。

そして、導入ワークでは、一人ひとりが素の個人に降りていってもらうワーク「私についての20項目」、「私は○○○である。」を20個以上、紙に書き出すソロワーク(1人の作業)をします。20個以上出すとなると、これは結構最後の方はきつい作業になってくるのですが、思いがけない自分を発見したり、ドキリとすることにも触れたりすることになります。

書き出した結果は、最も小さいグループサイズ、2人ペアになって、短くシェアします。

お互いの素顔に親しみを感じるようになるかもしれません。

メインワーク「なぞかけ」

そして、メインワークです。

参加者は4人1組でグループを組み、グループファシリテーターが、カードを捌きます。

何十枚もあるアートカードの中から、参加者は1枚を引き、引き当てたカードを見ながら、順々に「なぞかけ」をしていくことにしました。

例えば、ピカソの肖像画作品を引いてみせたファシリテーターは、「このアートカードと掛け、私の部屋と解く。そのココロは、混乱と不安でいっぱいです。」などのように、少々自虐的に易しい「なぞかけ」の例を示します。

その例に習って、参加者が順々にカードを引き、なぞかけを続けます。

そして、2順目か3順目、「なぞかけ」をしていくうちに、場が温まって来たら、

「なぞかけのお題」を「私」ではなく、「私の子ども」や「私の家族」にしていったらどうでしょうか?

例えば、有名な広重の波に富士山の浮世絵のカードが当たったら、「このカードと掛けて、私の息子の試験前の静けさと解く。そのココロは、胸の中はヤマカンが当たるかどうか、まるで大波がザブンザブンと狂うように荒れています。」などです。

きっとその場には、一気に笑いが生まれるはずです。


最後は、各グループから傑作だった「なぞかけ」を披露してもらってシェアとし、最後の最後は、全員が輪になって、引き当てたカードを利用しながら、1人1分程度で、今日の90分のワークで感じたことを言葉に出してもらいます。

今日は、「保護者と先生という距離ではなく、同じ人としてのつながりを感じることができました。」などの、コメントが寄せられました。

このワークに参加し体験をした方々からは、
「ユーモアを出すのは難しいのではないか」、という声もありましたが、実際には90分かけて、参加者に場に徐々に慣れていただくので、大丈夫だと思います。

ちなみに、このWSの成果(outcome)は、
*感情を出し合う。(出た感情に自分で驚く)
*「ねばならない」のではなく、いろんな径があることに気づく。
*あれっ? (屈託なく笑うことで、親が自分の子どもの時代に戻る感じを得る。)
*ハッとしたい。(新しい何かを発見する。)

★つまり、思い込みから開放される・開放する。 でした。

そして、副産物として、
*自分の中に答えをみつける。
*正解がない。ことへの気づき。
があげられるでしょう。

講師の先生方、チームの皆さん、受講生の皆さん、ありがとうございました。

そして、さて、いかがでしょう。
このワークショップ、やらせていただける学校はありませんか?

コメント(閉鎖中) (3)

  • うらりん 11-12-17 (土) 23:55

    Azuさん
    うら凜です。
    本日はお疲れさまでした。
    4人でのワークづくり、楽しかったですね!
    私もどこかで実現できたら!と思います。(笑)

    どこかさせていただけるところ、ないですかね~♪

  • AZUU 11-12-18 (日) 0:05

    オリジナルワークショップづくりは、楽しいですね、本当に。
    今日はありがとうございました。

    そして、このワークが実際にどこかでできれば、もっと、嬉しいです。♫
    このチームで行きたい気がします。

  • AZUU 11-12-25 (日) 15:55

    どなたかわかりませんが、「いいね」ボタンを押してくださった方が、20人になりました。
    今日現在、このWEBの最高記録です。なんだか、うれしいですね。ありがとうございます。
    それだけ、今の教育の現場に、ユーモアが必要とされているということなのかもしれません。

大学での教育や共育ファシリテーターとして思ったことなど、日々の思索をつづっていきます。 価値の多様性を尊重し、さまざまな意見に出会いたいとも思っています。 お感じになったことは是非コメントをお寄せください。よろしくお願いします。

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